霊感ってなんですか
昨日の記事でちょろっと触れた内容でいろいろ思い出したり思うところがあったりしました。
学生時代って絶対にいるんですよ、「視えちゃう人」が。
私は視えませんが、不思議な体験といわれるものがまったくないわけでもないので頭から否定はしません。
というか、どんな事象でも思想でも全肯定もしくは全否定ってどこか歪じゃないですかね。
ぶっちゃけ、信じたいものを好きなように信じればいいと思ってます。それが誰かの迷惑にならない限りは。
そういう意味では、心霊現象やらオカルトやらってのはもう完全にブラックボックスで、誰かが信じてるものを声高に否定しても始まらないんですよ。だって信じてる人にしてみれば厳然とあるものなわけですから。
なので、学生時代にもやっとしたことは結構多いです。
信じてる人、この場合は自称視える人ですね。その人たちはもちろん視えてるからもうそれでいいじゃないですか。視えない人に信じてもらわなくても、彼らの中には存在するわけです。
視えると主張している人に対して「有り得ない」「信じられない」と否定する必要もないんですよ。自分には理解できないけどあるんだ、へえーで流せばいい。
まあそれでも、全肯定はもちろんしないんですが。
二十歳までに霊を視たことがなければ一生視ないという俗説があります。
これ、結構的を射てるんじゃないかと思います。
例えば、自称霊感ある人はその殆どが十代の子供たちです。大人になると総数はぐっと減ります。
更に言えば、十代で視えてた子たちは大部分が大人になると視なくなります。もっと言えば、主張しなくなります。
思春期っていろいろ不安定ですよね、精神的にも、肉体的にも。
もう一度言いますが、全肯定も全否定もしません。ただ、中二的なアレを患ってたり注目してほしかったりして主張してるケースも少なくないだろうな、とは思ってます。だって視えるかどうかは自分次第なんですから、これほど主張しやすい特別な自分ってないわけじゃないですか。
ついでに、周囲に引き摺られやすいのもこの時期の特徴ですよね。仲のいい友達が「ここにあんなものが視える」って言えば、視えない自分がおかしいのかな、もしかしたら本当にあるのかな、あっ視える…かも?なんてことが起こりやすい年齢でもありますし。
長いことヲタクをやってると、よく「卒業」という言葉を聞いたりします。これは今まで好きだった、嵌ってたものを辞める意味で使われます。
自称霊能者もこれに近い気がします。
それで、女性に多いんですよ。
要は大人になって、現実を見て、今までの趣味は子供っぽい、こんなことしてる場合じゃねえって切り替える。切り替えた先で不倫やってるような知り合いもいるので、いやお前それはむしろ切り替えない方がよかったんじゃねえかと思わないでもないですが。
より現実的に、足元を固める意味で今までのキャラを脱却しようとして「卒業」するんでしょうね。
そこで霊感も切り捨てていく。
だったら二十歳過ぎたら絶対数が少なくなるのは当然の帰結だな、と。
これを「憑き物が落ちた」と取るか「精神的に安定した」と取るかはそれぞれの解釈でしょう、きっと。
そして多感なお年頃に霊感なんてものに興味を持たなかったら、その後も余程のきっかけがない限りはそういう世界を自分の身近なものとして捉えることはないでしょう。多分。
さて、以上を踏まえて。
不思議な体験がないわけじゃない、と書きましたが、その一例を。
以前住んでいたアパートの話です。
そこは駅から結構離れてはいたものの、間取りや立地の割に家賃が安かったのですぐ入居を決めました。
しばらくは特に何もなかったんですが、ある晩やけに家鳴りがします。風も強くないのに窓ががたがた鳴ったりもします。
結構うるさかったんですが、眠かったし雨戸閉めるのも面倒でそのまま眠りました。
翌朝起きて、カーテンを開けるとすっきり晴れてたので窓を開けようとすると、なにかおかしい。
よく見るとガラスに小さい手形がついてます。三歳くらいの子供の手形っぽいです。身長もそのくらいでしょうね、私の腿くらいの位置でした。
もちろん家にそんな年齢の子供はいません。というよりアパート自体に子供がいません。なにより手形はベランダ側からつけられてました。二階の角部屋なのに。おいどこから入った。
まあ普通に皮脂っぽかったのでタオルで拭いたらキレイになりました。血とかでなくてよかったです。そんなものだったら警察呼ばなきゃならないし。
他にも台所で物を引き摺るような音がずっと聞こえたり、寝ている枕元に誰かがいる気配がして薄目を開けたら男の足だけ見えたりとそれっぽい話題に事欠かない部屋でした。契約更新はしませんでしたが。
私自身は決して霊感があるわけではないと思います。じゃあそんな人間に対してこんなアピールしてくる存在って何なのか。
自己主張って強すぎると面倒ですね。